著:ジュール・ヴェルヌの「二十世紀のパリ」という本を読みました。
ウィキペィアによると、1863年にヴェルヌの2作目の作品として書かれたもののお蔵入りとなり、その後幻の作品となってしまったが1991年に偶然発見され、1994年にフランスとアメリカで出版されたという、かなりドラマチィックないきさつの作品。
ヴェルヌはたまたま誕生日が一緒なのと、奇怪で意味の分からない小説を書くレーモン・ルーセルがヴェルヌにとても魅了されていた事、メリエスの映画「月世界旅行」が好きな事、あとはSFの元祖だったり、はたまたロケット工学や宇宙開発にまで影響を与えたり、、、、最近では作品の文明批評・風刺精神などを再評価する動きまであるらしい。そういえば思想家のミッシェル・フーコーもヴェルヌについてなんか書いていたような気がする(うる覚えだけど)。
幻想やら想像やら、現実なのか滑稽なだけなのか、なんだか良く分からないけど、そんなものが一色単になって1つの箱の中に納められたような不思議な魅力があり、とても引かれる存在なのだ。
前置きが長くなってしまったけど、この「二十世紀のパリ」はいままで読んできたヴェルヌの作品(といっても三冊くらいしか読んでいないんだけど、、、)の中では一番お気に入りの作品となりました。
1860年代に100年後の1960年代のパリを想像して書かれているんだけど、それを2012年の僕らが読むってのがもうなんか面白い!!未来予想の本なのにまったくもって過去の話!!しかも平面図自身が生まれていない未来過去世界!!これぞまさしく「僕らの未来へ逆回転」!!まるでドラえもんになったような気分だ。
まぁそれがどれほど当たっているかはここでは割愛するけど、経済と産業が街や人々を支配するような世界観は、それだけでも息を呑むような思いで読む事ができた。単に未来予想というだけでは収まりきらいない、それ以上になんか人間性みたいなもに訴えてくるような作品で、ヴェルヌがこんな作品を書いていた事に驚いた。
娯楽作品としての印象が強いヴェルヌですが、この作品でその印象がかなり変わりました。これからもヴェルヌの作品をすこしづつ読みすすめていきたいなと思いました。